◎定年退職後にどんな人生を送るべきなのか考える


60代は意外に、頭も体も、よく動く。

 60代は意外に、頭も体も、よく動く。 | 60代がしておきたい30のこと

60代は、定義上「年配者」に当たります。

「おじいさん」「おばあさん」になりつつある時期です。

事実、足腰が弱ったり、認知症の兆しがあったりする60代がいるのも、たしかです。

しかし、一部の人を除いて、多くの60代は、元気です。

実際に60代になってみると分かるのですが、思ったより動けることに、気づくのではないでしょうか。

私たちが若いころ、60歳と言えば、よぼよぼとしたイメージを抱いていました。

杖をついて歩いたり、物覚えが悪くなったり、聴力が弱くなったりなどです。

ところが、いざ自分が60代になると、意外に動けます。

頭も冴えています。

走ることもジャンプすることもできます。

「なんだ。意外に元気じゃないか」と思うのです。

60代は、もっと大変と思っていたが、まだまだ動けます。

もっと記憶力が悪くなると思っていたが、まだまだ物覚えの手応えがあります。

若いときに抱いたイメージなんて、その程度です。

現実の60代は、まだまだ活力にあふれています。

その気になれば、今から再就職して、働くこともできるでしょう。

その気になれば、今から勉強して、資格を取得することもできるでしょう。

世界には、97歳で大学を卒業した男性がいます。

世界には、106歳で世界一周を果たした人がいます。

そうした高齢者から見れば、たかだか60代です。

90歳や100歳の人から見れば、60代は「若造」と見えるに違いありません。

これからは、ありあまる時間や体力をどう使うかが、大切です。

可能性が小さいどころか、大きな可能性があるのです。

 


60代からは「新しい生きがい」が必要になる。

 60代からは「新しい生きがい」が必要になる。 | 60代がしておきたい30のこと

生きがいとは、何でしょうか。

生きがいとは、生きていくための支えとなる目標や心の張り合いです。

「生きていてよかったな」と思えることです。

60代までは、意識をしなくても、すでに生きがいがありました。

仕事であり、子育てです。

生きがいを持とうと思っても、持たざるをえない状況で、奮闘する毎日でした。

しかし、60代からは違います。

60代からは、意識をして、生きがいを持つ必要があります。

定年退職して、子供も自立して親から離れると、急に重荷がなくなります。

軽くなるのはいいのですが、軽くなりすぎるのです。

魂まで抜かれたかのようです。

「もうやることがない。どうやって生きていいのか分からない」と思い、生きがいを見失う人が多いのです。

中には「生きていても仕方ない」という極端な考えに走る人も多いようです。

定年退職をしたとたん、死んでしまうという話さえあるというから、驚きです。

そこで60代からは「新しい生きがい」が必要です。

今までとは違う、新しい、生きがいです。

「生きがい」と呼べるものはありますか。

「そうだな。そんなことは考えたこともないな」と思うのなら、今すぐ生きがいを見つけましょう。

趣味やスポーツを生きがいにするのもいいでしょう。

研究や作品など、一生涯を通じて取り組めるライフワークでもいいでしょう。

「生きがいは何ですか」と聞かれたとき、すぐ答えられるようになりましょう。

新しい生きがいが、これからの人生の支えになるのです。


出典: happy Life Style




定年! その苦しみと生きがいと

◎ 定年を迎えると

60歳にしろ65歳にしろ定年を迎えると言うことは、人生の大きな一区切りであることには違いはありません。そして気持ちの上でも大いに変化を来たすことでしょう。


定年後に新しい仕事を始めるにしろ、のんびりと悠々自適に暮らすにしろ(これまでのように頑張らなくてもいいのだ!)と言った気持ちが、定年と同時に徐々に芽生えてくると思います。そして(もう苦労することもないのだ!)などと考える人もいるのではないでしょうか。


しかし、ここで気をつけなければならないのは、現役中の「頑張り」の気持ちが失せると共に、無意識のうちに次第に労苦を避けるようになり、そのうち気力まで萎えてしまうことです。こうなったら大変です。気力が萎えるとボケも早まり、体まで弱ってくる。そうなると己が辛い思いをするだけではなく、周りにとっても厄介者を抱えることになるでしょう。


(これから先、後20年生きる? いや30年生きるかもしれない?)

人生の終局で苦しい思いをするのでは、これまで頑張ってきたことが水泡に帰してしまいます。(私は長い間何ために頑張ってきたのだろう?)と悔やまれることになるでしょう。定年とともに自分の道を見失ってしまうことになります。

定年後は自分をコントロールすることが何より大切だと思います。



◎ 仕事は生きがい 

よく「仕事が生きがい」などと言う人がいます。しかし、そう言う人たちのすべての人が、真に「仕事が生きがい」となっているのでしょうか? いや、「仕事が生きがい」と自分自身に思い込ませていることはないでしょうか?


定年を迎えて、今まで長い間働いてきた仕事が「真に生きがい」と感じてこられた人は幸せでしょう。仕事で自分を燃焼させてこられたのですから・・・

反対に定年までの仕事が真に生きがいとは思えなかった人は、おそらく不完全燃焼のまま定年を迎えることになるのでしょう。

おそらく、不完全燃焼のまま定年を迎える人の方が多いのではないでしょうか。


(しかし)です。不完全燃焼の人ほど、定年後の人生を思う存分に生かせるのではないでしょうか? 人は誰しも不完全燃焼のままで一生を終わりたくはないでしょう。 残りの一生で過去を取り戻したい! などと、意識しないまでも心の奥で思ってはいないでしょうか? もしそうであれば、これこそチャンスです。


定年になって失敗はしたくない! かといって勇気を出さなければ先へは進めない! 何事も取り組みはじめは大変ですが、定年後は心機一転、真っ新の気持ちで小さいことから少しずつ積み上げていくことが肝心のように思います。そして意志力は、年齢に関係なく何時でもあらたに培うことの出来るものだと思います。


◎ 仕事と年齢

(定年後はのんびりと暮らしたい)と言う方がおられます。はたしてのんびりと暮せるものでしょうか? 定年まで長い間仕事をしてきて、数ヶ月はのんびりとした気分で好きなことを楽しくやることもいいでしょうが、それもだんだんと味気なさを感じてくるのではないでしょうか?


仕事をすると言うことは、どんな仕事であっても何らかの責任を持ち、大なり小なり他人とのかかわりを持つことになります。このことが気持ちに張りを持たせることになり、体もそれにつれて活性化するように思います。


定年後にあまりにストレスの多い仕事は良くないでしょうが、多少のストレスは適度な緊張感を生み、心身に良い影響を及ぼすように思います。何よりも「仕事を続ける」と言うこと自体が一番の老化防止になるように思います。


趣味の世界だけに生きることも、勿論すばらしいことだと思いますが、よほど没頭できる趣味でない限り、仕事をするより難しい生き方のように私には思われます。



◎ 老化

よく歳を取ってくると(私はもう歳だから・・・)と云って、重いものを持ったり、難しいことを考えたりすることを避けようする人がいます。 確かに年寄りの冷や水はあぶないので避けた方がいいと思うのですが、会社のOB会や同窓会で、定年後のそれもさしたる年令でもない人からそのような言葉を聴くことがあります。


これは長い間生きてきた疲れを自ずと癒したい、と言う気持ちの表れだろうと思います。しかし、この気持ちのまま定年後の生活を始めるとだんだんと己を甘えかし怠惰な方向へと向かって行くことになるのは必定でしょう。まぎれもなく、これは自ら老化を早めることになるのではないでしょうか。


長い間働きづくめで働いてきて、もうこれからはゆっくり暮らそうと思う気持ちはよく分かりますが、そんなに甘いものではないでしょう。 はたして定年後にゆっくりのんびり楽しく暮らしている人がどれほどいるでしょうか?

仕事の悩みを抱えながらも、忙しく働いていた頃がずっと楽しかったと思うことも、多いのではないでしょうか。


年齢を経ると自分の気持ちをコントロールすることにより、生きる楽しさを味わうことも出来るでしょう。しかし老化が進むと言うことは、死が近づいてくることであり苦しさが増して行くことではないか思われます。私は今のところまだそこまでは感得することは出来ませんが、「生」と言うものについての新たな苦しみ(死の恐怖)を抱えることではないか?と・・・


「生きる」と言うことは、結局は自分との戦いです。このことと正面から向き合って(人は死ぬまで「苦」から解き放たれることはない!)と、覚悟を決めて生きることも又一考ではないかと考えます。


出典: 後悔したくない シニアの生活