○海外に移住


定年後の海外移住計画

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定年後は海外で暮らしたい、そんな人も増えています。日本がおかれている厳しい状況、とくに少子高齢化の進行に不安を覚えているのも大きな理由でしょう。また豊かな自然やスローライフなどに憧れて海外移住を希望する人も多いようです。

 

ただ、海外に移住するとなると生活環境が一変します。これまでの環境、人間関係などを捨てる覚悟が必要です。それだけに事前に入念な準備が求められます。

 

では定年後の海外移住計画に適したおすすめの国にはどこがあるのでしょうか。今も昔の人気が高いのがオーストラリア。なんといっても広大な大地に豊かな自然が魅力。また、治安もよく、医療環境も充実しているの点も大きなメリットです。過ごしやすい気候も高齢者にとってはよい点でしょう。

 

それから東南アジア諸国。これらの国は高齢者を敬う習慣が強く残っている点に人気があります。たとえばタイ。世界的に見てももっとも親日感情が高い国とも言われており、日本人向けのシニア施設などもあります。

 

仏教国、さらにお米を主食としている点など生活環境の面でもなじみやすいのも特徴でしょう。それからフィリピン。日本とも近く、家族と連絡を取りやすいこと、物価が非常に安いことなどがメリットとして挙げられます。他にはマレーシア。物価はやや高めですが、その分治安がよく安心して暮らせるのがポイントです。

 

他にもリゾート地として人気のハワイも選択肢として挙げておくべきでしょう。気候、医療制度、治安、物価、さらに言語などを踏まえつつ老後に暮らしやすいところを探してみましょう。


出典: 定年後移住計画




★海外生活を考える 

海外生活は究極のセカンドライフとなるか

海外生活には、生活の基盤を海外に移す「移住型」と、あくまで日本での生活を基本にしながら一定期間海外に滞在する「滞在型」に分けられます。どちらも自由な時間をたっぷりとれる旅の形態であり、セカンドライフに適した生活スタイルといえるでしょう。

 

■ 滞在型か移住型か

滞在型の期間は3ヶ月くらいが目安です。ビザ(査証)が不要になること、面倒な手続を避けること、気候や留守中の日本のことを考えるとそのくらいの期間が限度となるからです。

 

留守中の家の管理も考えなくてはなりません。移住となると子供に住んでもらうとか、賃貸に出すとか、売却するとかなどの決断を迫られることになりますが、滞在型ならせいぜい隣り近所へのお願いと郵便物の保管、新聞、電気、水道、ガスの休止手続くらいで済みます。 


■ 日本をベースに海外ライフ

ロングステイというと、以前は移住や永住の意味合いを連想したものですが、最近では、生活の基盤は日本に置きながら、自分の好きな国で好きな時に好きなことをして暮らす、そうしたライフスタイルとしての海外移住を意味するようになってきました。

ロングステイという言葉の生みの親である財団法人ロングステイ財団では、「ロングステイとは海外で学び、遊び、触れ合い、心の豊かさを感じることのできる海外滞在で、移住でも永住でもなく2週間以上の滞在で帰国を前提とした海外滞在型余暇」と位置づけています。

 

■ まずは旅行から始めよう

まずはどこの国にするかを決めなければなりません。いきなり見知らぬ国に移住するのはリスクが大きすぎますので、初めは旅行などで現地を視察することから始めましょう。 

さらに1~2ヶ月のロングステイを体験してみて、現地での生活が期待していた通り快適なものであると実感できたら、移住の候補地として考えればいいのです。

 

■ 海外移住のために必要な手続は

(1)住んでみたい国を具体的に選定する

 

(2)その国や都市についての情報を集める

    ・現地の日本人から話を聞く

    ・ショッピングや医療機関の施設をチェックする

    ・実際に旅行してみる

 

(3)滞在する場所を絞り、渡航準備をする

    ・保険に入るなど病気に備える

    ・大使館で退職者向け長期滞在ビザの必要性を確認する 

 

国によっては定住を希望するシニアに向けて発行する「リタイアメントビザ」がないと長期滞在が認められない場合があります。

ただこのビザがなくても3ヶ月程度ならビザなし、または観光ビザでも滞在できる国もあります。  


■ リタイアメントビザ制度

最近では、世界の20ヶ国近くで退職者や年金生活者を対象としたリタイアメント(退職者)ビザ制度が実施されています。リタイアメントビザによる滞在期間は国によって違いますが、短いもので1年、長いと5年の期間を設定しており、その取得条件を満たしていれば期限前に延長することも可能で、ビザが有効な期間中は日本との行き来も自由にできる、というメリットがあります。

 

国によって再入国許可制度などその制度の違いはありますが、観光ビザのように新たにビザを取得必要もなく、再入国と滞在が認められています。

 

取得条件は国によってそれぞれ違いがありますが、共通していることはその国で労働する必要のない資金的な裏づけがあることです。なお最近の情報ですが、台湾が2006年2月より、日本人退職者用に180日間有効のリタイアメントビザ制度を導入することになりました。


【主なリタイアメントビザ実施国】

≪ヨーロッパ≫

イギリス、オーストリア、スイス、スペイン、ブルガリア、ポルトガル


≪中南米≫

グアテマラ、コスタリカ、ブラジル、メキシコ


≪アジア≫

タイ、フィリピン、マレーシア、台湾


≪オセアニア、太平洋圏≫

オーストラリア、フィージー、北マリアナ連邦



■ 不動産は買わず、賃貸が基本

海外で暮らすにはまず住居の確保が第一になります。ロングステイの滞在先としてふさわしいのは賃貸住宅です。国内で現地の不動産業者のサイトから物件を探すことも可能ですが、周辺の環境や物件の細部まで確認できません。やはり現地を訪れて自分の目で確認して探すのがベストです。

 

■ 海外での治療費は

もしも海外で病気になったりケガをしたりで病院にかかったときは、帰国したときに

申請すれば治療費の一部が払い戻しされます。それには条件があり、日本の保険が適用される範囲内の医療行為のときだけ給付され、金額も日本の診療報酬に見合う額までに制限されています。

 

また現地でいざというときに困らないよう海外旅行傷害保険は加入しておくべきでしょう。  

 

■ 海外で暮らすときの心構え

海外暮らしを成功させるにはそこの生活で楽しみを持つことです。現地で何をしたい

のかという目的意識をはっきりと持つことです。趣味のスポーツなどレジャーを満喫

する、異文化を学ぶ、ボランティアを実践する、語学や何か習い事を始めるなど、時

間を充実して過ごすことができれば海外生活もより快適なものとなります。

 

海外移住前に短期留学で異文化に馴染んでおくという手段もあります。語学力がない人には、旅行会社が主催する「留学プログラム」に参加する方法もあります。

シニア向けにも多数用意されていますので気軽に参加できます。事前に少しでも現地の空気に触れて現地の人と接触しておけば、海外生活により溶け込めることができます。


出典: 生き生きセカンドライフのすすめ



老後の海外移住生活のメリット・デメリット

老後は物価が安い海外で暮らしたいと考えている人もいると思いますが、最近は海外へ移住する形ではなく1年のうち数ヶ月間などのロングステイをする高齢者が増えています。


今の高齢者はお金を貯め込んでいる人も多く、残された人生を自分が思うように謳歌したいと考える人が多いのかもしれません。ただ、物価の安い国に行けば渡航費などを含めても日本にいるよりも生活費が安い場合も多いです。


ロングステイ先として人気があるのが、「マレーシア」「ハワイ」「オーストラリア」「タイ」「ニュージーランド」などです。このうちオーストラリアを除いた4ヶ国はビザ無しで3ヶ月間滞在することができます。


ロングステイではなく、海外に移住したいと考える人も多いのかもしれませんが、移住とロングステイでは全く話が変わってきます。


<海外移住のメリット>

・物価が安い

・異文化に触れることができる

・新しい刺激が得られる

・気候が穏やか

・語学力が上がる

あくまで、こういった国に移住した場合の話ですが、日本の物価の3分の1や5分の1という国もありますので、そういった国に移住すれば年金だけで生活することもできます。

周りは知らない人ばかりで、文化も違いますし、毎日が新しいことばかりで第二の人生としては最高の環境なのかもしれません。


<海外移住のデメリット>

・言葉がわからない

・食事が合わない

・水道水が飲めない

・気候や空気が合わない

・治安が良くない

・時間にルーズ

・医療制度がしっかりしていない

・宗教の問題がある

・公共交通機関が発達していない

・税金、年金、ビザの手続きが必要

海外移住を考えて試しにロングステイしてみたり、実際に1年、2年と住んでみることで、日本の良さを実感して戻ってくる人も少なくありません。物価が安くて気候も良い海外生活に憧れる人は多いのですが、日本ほど住みやすい地域はあまりありません。


言葉が通じる日本でも、引越し先でお隣さんと仲良くなるのが難しくなっていますが、海外では新天地ということ以上に、周りの人は外国人ばかりというか自分が外国人ですので、より一層ハードルが高くなります。


その国の言葉が話せたり、どんな国の人とでもすぐに仲良くなれてしまう性格であれば良いのですが、そうでない場合には、夫婦内だけのコミュニケーションにストレスを感じるかもしれません。


老後の悠々自適な海外生活に憧れる人も多いですが、移住する前に必ずロングステイで数ヶ月体験し、自分たちの肌に合っていると感じたら移住を検討するのが良いでしょう。ただ、移住する場合でも最初の1~2年は、日本に住む家を残しておいた方が良いと思います。


出典: 老後の田舎暮らしのメリット・デメリット